なぜ、年齢の壁を超えるのに東・西獣医学の融合が必要なのか?
年齢だからといってあきらめないでください

いまはワンちゃん・ネコちゃんの寿命も伸びています。高齢だからこそかかってしまう病気が増えたため、当院でも耳・目・歯が悪くなった、あるいは糖尿病などの慢性疾患も多くみられるようになりました。
獣医学の進歩により長生きになったのですが、そのぶん「もう年だから」とあきらめなくてもいいケースも増えてきました。少し手をかけてあげるだけで、健康寿命がさらに3~5年延びる時代です。当院では最新の獣医学をもとにして、高齢な動物にもしっかり対応できる診療態勢を整えています。
西洋医学と東洋医学は、お互いを補い合える良いパートナー

人間の医療もそうですが、獣医学に洋の東西はありません。特に2000年を超えてからは、西洋医学が東洋医学を必要とする時代となり、西洋医学からのアプローチでは難しい病気も、東洋医学なら治せるという治験が積み重なり、いまでは人間の医学部や薬学部でも漢方を教える時代になっています。
獣医学の分野でも同様です。東洋医学と西洋医学の区別はなく、互いの長所をうまく組み合わせて診療に用いる「中西(ちゅうせい)結合獣医学」が、いずれスタンダードな治療になるはずです。
初診では、デジタルレントゲンや超音波画像診断装置など西洋医学の理論でつくられた新しい医療機器を使いながら、東洋医学の「四診」で体全体を診ているため、負担をできるだけ軽く、動物にやさしい診察・検査となっています。
かまくらげんき動物病院が目指す理想の治療
地域の動物の元気をサポートする健康ステーション

2階の待合室は、地域の飼い主様の方々に開放したコミュニティールームの機能も持たせています。ペット初心者のための「ワンちゃんしつけ教室」や「歯みがき講習」などの無料セミナーのほか、MAYUMI先生の「中医養生セラピー」などを開催。
地域全体でペットの健康や長生きに関するIQをあげていただける催しやイベントを、定期的に開催しています。皆さんのご参加をお待ちしております。
新らたな発想で取り組んでいる「東洋医学健診」と「トリミング」
東洋医学だからこその健診

東洋医学健診では、一般の西洋医学の健診とは違って、採血やレントゲンなど、動物に負担がかかる検査は一切行いません。「四診」といって、獣医師の五感である「望診(ぼうしん・視覚)」や「聞診(ぶんしん・嗅覚)」、「切診(せっしん・触覚)」などをフル活用させ、動物の体に現れる病気のサインを東洋医学的に診断します。
たとえば「聞診」では体臭や呼吸臭などのニオイを嗅ぐことで体調をチェック。「切診」では肉球に触ってその状態を確かめ、ももの内側では脈の強さなどもわかります。この「四診」により、体質や未病などを診断し、漢方薬や経絡・ツボ、食養生などを用いて体質改善をはかることができます。
キュアとケアにつながったトリミング

近年はワンちゃんも高齢化し、扱いに慎重さが要求されるため街場のトリミングサロンでも敬遠されるケースが増えています。その点、当院のトリミングサービスは動物病院とつながっているので、足腰や内臓が悪くても安心してお任せいただけます。
トリマーは最新の獣医学の講習を受け、獣医師による1次診療に対し0.5次診療のような立ち位置で、シャンプーやカットを行うよう心掛けています。飼い主様でも見逃してしまうな小さな変化や異常を発見し、必要があればすぐに病院で対応できるのも大きな特徴です。
新たなケアへの取り組み
深刻な問題となっている歯周病

歯周病はワンちゃん・ネコちゃんの健康をそこなうファクターの一つ。「養生」の観点からは、パピー・キトンからブラッシングの習慣づけをすることはもちろん、歯周病のケアもはじめるのが望ましいのです。
当院では口腔内の衛生を保つため、「IGY卵黄抗体」を含む「歯周病予防ジェル」を開発しました。これまでなら抜歯しかないという状態の歯でも、ジェルを歯周ポケットに塗布することで歯周病が改善し、数回の使用でお口のニオイもかなり軽減できるようになりました。飼い主様たちにも、たいへんご好評いただいているジェルです。
獣医師による特殊器械を用いた歯のメディカルケア「VMTC」

VMTC(Veterinarian Mechanical Tooth Medical Care)による口腔ケアは、当院独自の歯周病のメディカルケアのメソッドです。
従来、全身麻酔下のみで行われていた歯周病のメディカルケアを当院オリジナルのIGY卵黄抗体ジェルを用いることで、麻酔を用いずに歯周病ケアを受けることができます。
VMTCによる口腔内ケアは、人の歯科医院で一般的に行われているPMTC(プロフェッショナル メカニカル トゥス ケア)に基づき、ホームケア(飼い主の方による日々の歯磨き)では除去しきれない汚れや歯周病菌を除去することで、歯周病になりにくい口腔内環境を作ることができます。定期的にVMTCによる口腔内メディカルケアを実施することで、動物にも負担の少ないメソッドとして飼い主様にも大変ご好評いただいています。
※VMTCは全ての動物、歯周病に対応するものではありません。
重度の歯周病で、抜歯や麻酔下での処置を必要なものもあります。また、重度の心臓病、運動器系疾患、短頭種。性格的に口を触らせない動物、その他獣医師の判断により実施できない場合もあります。重度の歯周病の場合、先に麻酔下での処置が必要な場合があります。
自己治癒力を高め病気の発症を防ぐ中医養生セラピー
東洋医学でいう「未病」とは、その動物の体質ゆえに、やがて発生するであろう病気・病態のこと。見た目がどんなに元気そうでも、不調のきざしは体のどこかにサインとして出しているものです。「中医養生セラピー」は動物のそんな状態をカウンセリングなどから感知し、リンパマッサージやかっさ療法などを組み合わせて自己治癒力を高めます。
地域の動物の健康を守るための覚悟
年中無休、治療後の様子を聞くまで終わらない診療

治療後もその子から目線を切らない、元気になるまで面倒をみることを大切にしています。そのため、治療後・手術後・入院後には飼い主様に翌日か翌々日に、お電話で状況を知らせてもらい、その後のキュアとケアを考えているのです。
獣医師夫婦2人だけのクリニックですが、困ったことがあれば、たとえ夜でも電話してくだされば、365日きちんと対応する、そこにこだわりを持っています。患者であるペットが元気になり、飼い主さんが安心されれば、それに越したことはありません。当院では獣医師が人生をかけて、命をかけて「安心と信頼」を提供できる医院をめざしています。
遠隔地の飼い主様もしっかりとサポートします
当院で診察・治療を受けられたことがある場合は、遠方にお住いであっても安心していただけるよう、夜間の電話による相談も行っています。現在の状態をうかがい、適切な対処をアドバイス差し上げます。
お困りのときは遠慮なく電話でご相談ください。
めざす理想は動物と飼い主様のハッピーな人生

当院は、最新の西洋医学と動物にやさしい東洋医学を融合して治療を行っています。そして長く健康で生き続けるためには病院の治療だけでなく、ご自宅でのケアも大切です。そのため私たちは状態を飼い主さんにわかりやすく伝える良きトランスレーター(翻訳者)でありたいと考えています。
飼い主様と動物に元気で、ハッピーでいていただくこと、私たちがめざす理想の地点はそこにあります。それが飼い主様や地域の皆様からの「安心と信頼」につながっていくと信じております。